「心の三脚」を立てよう!

2020年9月13日

子育てのゴールは、「自立」と言われますが、

では、「自立」の定義って、何でしょうか?

 

先日、動画でもお伝えしたのですが、

僕は、心の三脚をしっかりと立てることが、「自立」だと思っています。

 

「自立の三脚」

① I’m OK!  : 「私は素晴らしい」と思える自己肯定感

② You’re OK!   : 「周りの人もかけがえのない存在だ」と思える他者尊重の気持ち

③ Help me!   : ピンチな時に「助けて」「手伝って」「困っています」が言える相互信頼

 

この3つの心を育てるように意識して、子どもと関わること、

そして、何よりも、大人が、背中で、この3つの姿勢を見せていくことが大事だと思っています。

 

 

 

僕自身はと言うと、この3つ、どれもうまく成り立っていませんでした。

 

中学校時代、特に親父が勉強に対して厳しくて、

100点を取ると褒められるけど、95点だとできなかった5点分、

「なんでできなかったのか?」を見つめさせられる状態。

 

「100点でなければ認められない」

「100点が取れない自分はダメな存在なんだ」

と思って生きていました。

 

その結果、中学校2年生くらいから、

「次の大会(陸上=部活)が終わったら自殺しよう」

とまで思うようになっていきました。

 

もう、完全に病んでました。

 

また、② You’re OK! に関しても、

「周りは蹴落としてナンボの存在」

「自分が勝たなくてはならない」と思っていましたから、

「かけがえのない存在だ」なんて思えませんでした。

 

(You’re OK! の気持ちで生きられるようになったのは、

コーアクティブ・コーチングを学び始めて、

「人はもともと、創造力と才知に溢れ、欠けるところのない存在である」

という考えの下、目の前の方の話を聴けるようになってからです。

こんな想いで話を聴いていくと、本当に、人は、命の輝きを見せてくれるんですよね。

詳しくはまたの機会に)

 

 

そして、③ Help me! なんて言えるわけありませんでした。

 

今でも覚えているのが、新卒で入った会社で課長から言われた言葉。

 

「西畑の、『大丈夫です』は、大丈夫じゃないからなぁ」

 

「助けて」「手伝って」が言えない、「困っています」が言えない。

 

何があっても、「大丈夫です」としか言わないので、

ものすごく心配されていたんだと思います。

 

でも、そんな心配を無視するかのように、すべて自分でやろうとする。

甘えることが苦手で、弱い自分を隠して、隠せているつもりになっていました。

 

結果、1年くらいで気持ち的にいっぱいいっぱいになってしまい、

2年で退社せざるを得なくなりました。

 

(今でも、当時の先輩方とは交流があり、本当に、温かな方々に恵まれたと思っています)

 

 

 

とにかく、ダメダメだった僕が、どうやって、「自立の三脚」を立て直していったのか。

 

そこには、「愛の三脚」「承認の三脚」「信頼の三脚」が深く関わってきます。

 

 

27歳の頃、当時、学校の先生を目指して勉強中、

うつ病で、土日は寝たきり状態になりました。

 

「この病気が、何かメッセージを伝えているとしたら何だろう?」と考え、

「『教師にはなるな!』ってことだ!」と思った僕は、

「田舎で、顔の見える関係で、自給自足に近い暮らしをしたい」と思って、

移住先を探し始めました。

 

 

当時は、今のように、「地域おこし協力隊」という仕組みはなく、

自治体が、若者を募集しているところなんてありませんでした。

 

「う~ん、特にどこか行きたい場所があるわけじゃないしなぁ」と困っていたところ、

たまたま見つけたのが、「緑のふるさと協力隊」

 

1年間、5万円だけ頂いて、物々交換の仕組みで生きるというのもステキでしたし、

活動後の定住率が4割、というのも魅力に感じました。

 

「こういう仕組みで、1年間のボランティアに行って、その後、その地域か、

その近隣の地域に、ご縁で住むのもアリだよなぁ」

と思い、応募を決意しました。

 

そして、2009年4月、派遣された新潟・粟島で、

おばあちゃんたちからの、丸ごとの「存在承認」を受けて、

人生が変わりました。

 

「自分は自分であっていいんだ」「自分は生きていていいんだ」

と思えるようになったのです。

 

 

また、新潟・粟島に渡る直前に、ちょくちょく顔を出していたのが、

東京都江戸川区にある、「読書のすすめ」という本屋さん。

 

この店長、清水克衛さんに、紹介して頂いたのが、

玄侑宗久さんの『観音力』という本。

 

「観音様は、悪人をも救うんだ。

 どんな人に対しても、いいところを見るようにしろ!」

とアドバイスを頂いていたので、島の方、どんな方にも、

「この方も素晴らしい存在だ」と思って関わっていきました。

 

その結果、だんだんと② You’re OK! の心持ちも強くなっていったように思います。

 

 

そして、だんだんと島の暮らしにも慣れたある日のこと。

ある本との出合いが、僕に、

「もっともっと『助けて』『手伝って』って言っていいんだ!」

と思わせてくれました。

 

それは、『バリの賢者からの教え』という本でした。

 

この本の中に、「Noを5つ集めてきなさい」という課題があります。

つまり、「頼み事をして、断られてきなさい」ということです。

 

バリの賢者に、この課題を出された主人公は、実際に、

「Noを集めよう」と思って、いろいろと頼み事をするのですが、

全然Noが集まりませんでした。

 

この話を読んで、「面白そう!」と思った僕は、

断られてもいいけど、OKだったら嬉しい頼み事を考えて、

民宿の方や、漁師さんにお願いに行きました。

 

すると・・・。

 

ある方は、

「まーたぁ、西畑さん、面倒くさいこと、頼みに来て、しょうがねーなー」

とOKが返ってきたり、

ある方は、

「おー! いいぞ!」

とあっさりOKが返ってきたり。

 

「『今まで、全部自分でやらなきゃ』と思っていた自分って一体何だったんだろう?」と

反省した出来事でした。

 

 

 

こうして、少しずつ、自立の三脚を立て直すことができたからこそ、

今、軽やかに生きられるようになっていると思っています。

 

 

 

ぜひ、みなさんも、

「心の三脚」=「自立の三脚」「愛の三脚」「承認の三脚」「信頼の三脚」を

しっかりと立てることを意識して、

今ある命に感謝して、目の前の方とのご縁を大切に、

ますます豊かな日々を、お過ごしくださいね!

 

 

みなさまのますます豊かな日々を、心よりお祈りしています。

 

 

 

お読み頂き、ありがとうございます!

イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊先生のプロフィール写真
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この記事を書いたおせっかい先生
イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊
「心を育み合う関係性づくり」セミナー、「勇気づけて育てる人になる」セミナー、イライラしない親になる「ごきげんな子育て」セミナー、「怒らない叱り方」講座、ペップトーク、コーチング、マインドフルネス、など各種セミナーを開催しているオフィス・イマココの西畑良俊です。 子どもの心を育む大人の関わり、自分の心を育む方法などをコラムとして執筆していきます。宜しくお願い致します!
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